学生ボランティア「セザンジュ」による街案内や、イベントにおける「心のバリアフリー」の実践など、誰もが楽しめる商店街作りを進めています。
取組の概要
(1)学生ボランティアや組合員を対象とした研修の実施
職員を対象に「ココロのバリアフリー」に関する研修・セミナーを実施し、意識改革を図っています。街の案内人を務める学生ボランティア「セザンジュ」の育成を行っています。障害のある講師による「ココロのバリアフリー」に関する講演や車いす体験のワークショップなどには組合員や地元の方も参加し、街のあり方を共に考えます。
(2)学生ボランティアによる街案内や「お困り解決MAP」の作成
毎週日曜日にセザンジュが街頭に立ち、障害のある方や高齢の方、お子様連れなど、様々な方に街案内をしています。車いすで入れる店舗や授乳施設、AED等について調査した結果を「お困り解決MAP」にまとめ、ホームページでも公開しています。
(3)商店街のイベントでの「心のバリアフリー」の実践
地域の障害者団体やインターナショナルスクールと協力し、商店街で開催するハロウィンパレードや自由が丘女神祭りなどのイベントを、性別や国籍、年齢、障害にかかわらず誰もが楽しめるように工夫しています。
アピールポイント
セザンジュの育成と活動の運営管理を商店街振興組合の事務局が担い、全ての来訪者が安心して楽しめるよう、商店街の街案内やバリアフリーに関する情報の収集・提供を行っています。また、毎月開催される執行部・事業部会でイベント等での配所方法について話し合い、成果や課題等を役員も含めて共有しています。地域の障害者団体やインターナショナルスクールとの連携を通じ、多様な視点が商店街の活動に反映されていることも特徴です。
(1)社会のバリアに気づく
セザンジュや組合員を対象にした研修に加え、自由が丘女神祭りで義足のランナーによるトークショーを開催するなど、一般向けのイベントにおいても、多くの人が障害者の経験や視点を自然な形で知る機会を提供しています。
(2)コミュニケーションをとる
商店街を来訪する多様な人と積極的にコミュニケーションをとることで、セザンジュは様々なニーズの存在を知り、対応方法を改善し、蓄積・共有しています。また、地元の障害者団体やインターナショナルスクールの関係者との交流も進んでいます。
(3)適切な配慮を行う
例えば、同じ場所への道案内をする場合でも、車いす使用者と幼児とその家族に必要な配慮は異なるため、画一的な対応ではなく、相手の立場に立った案内を実践しています。多くの人で混み合うイベントでも、車いすで参加しやすいような配慮も行っています。
職員の声
誰もが買い物やイベントを自然に楽しむことできる商店街を目指しています。様々な方と接する中で、学生ボランティアが気づきを得て、積極的に声掛けをしたり、新しい活動を提案したりするなどの変化が見られます。これから車いす対応の店舗がさらに増え、「お困り解決MAP」を充実させていければと考えています。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
商店街を取り巻く地域社会や様々な世代・立場の人を巻き込んで「心のバリアフリー」の取組を推進しています。今後も、取組内容が社会的障壁の理解促進につながっているか定期的にレビューし、レベルアップを図っていくことを期待します。