様々な障害のある方にとって安全で快適な道路環境を整備するために、体験学習や講習会を通じて社員の意識の向上を図っています。
取組の概要
(1)点字入り名刺の作成
福祉作業所に依頼し、点字入り名刺を作成しています。建設業で点字入り名刺を使っている例は少ないため、名刺交換の際に話題に上ることが多く、「心のバリアフリー」について気づきを促すきっかけとなっています。
(2)視覚障害者誘導ブロック歩行体験会の実施
道路整備の際、視覚障害者誘導ブロックを敷設していますが、実際に歩いてみるとどのように感じるのかを知るために、社員を対象とした研修を行い、誘導される側と誘導する側の双方を体験しました。
(3)手話講習会の開催
挨拶や危険を伝える手話を習得するため、社内で手話講習会を開始しました。これからは、社内で日常的に行われている会議の際に手話学習の時間を設け、さらに社内に浸透させていきます。
アピールポイント
道路建設に携わる企業として、全ての人に安全な道路環境を提供すべく、社員が障害のある人の立場を考えること、コミュニケーションを進んで取れるようになることを目標に取組を進めています。
(1)社会のバリアに気づく
視覚障害者誘導ブロック歩行体験を通じ、道路環境に存在するバリアに対する気づきを促しています。
(2)コミュニケーションをとる
視覚障害者とのコミュニケーションのきっかけとなる点字名刺の利用や、聴覚障害者とのコミュニケーション促進に向けた手話の学習を通じ、多様な人とコミュニケーションをとる力を養っています。
(3)適切な配慮を行う
歩行体験や手話講習会からの学びを視覚障害者の困難に配慮した道路環境の整備、視覚障害者誘導ブロックの適切な設置、工事の際の安全な誘導など、事業実施や工事現場での対応等に活かしていきます。
社員の声
道路に視覚障害者誘導ブロックを設置したり、工事現場で障害のある方を誘導したりすることがありますが、実際に障害のある方がどう感じるかを体験してみることで、今後はどんなことに気を付けるべきかイメージがわき、また、誘導の際の注意点もわかり、実践に向けた心構えができました。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
道路建設事業者として、当事者と一緒に行う視覚障害者誘導用ブロックの検証、点字名刺や手話学習等を通じ、「心のバリアフリー」に対する理解を深めています。今後は、社員や社会の変化を継続的にモニターし、事業に生かしていくことを期待します。