ショッピングモールにおいて、あらゆるお客様に安心して快適に過ごしていただけるよう、ハード・ソフトの両面から継続的な改善に取り組んでいます。
アピールポイント
施設整備ではユニバーサルデザイン化を促進し、近年問題となっている設備の適正利用への対応をいち早く実施しているほか、テナントのアルバイトを含める全従業員に対し、来店される全ての方に寄り添った対応が行えるよう検定や研修を実施しています。
取組の概要
(1)テナントを含めた従業員に対する研修の実施
従業員に対して、ユニバーサルデザインに関する検定や、LGBTに関する研修を実施しています。また、テナントアルバイトスタッフを含む全従業員を対象として、従業員向け研修の内容も含めた入館研修を各モールで実施しており、入館証を発行する前の受講を必須とすることで、施設全体の接遇レベルの向上を図っています。
(2)モール開発へのユニバーサルデザインの導入
2005年より、モールの開発においてユニバーサルデザインの考えを取り入れており、ガイドラインを整備しています。モール開発に当たっては一部店舗で先駆的に、地元の障害当事者団体の意見を伺い、施設整備後の使いやすさをアンケート調査によって把握するなどの取組を行っています。
(3)障害者理解に繋がるイベントを各モールで開催
イオンモール日の出では、地元の行政に協力して「ハートワークフェア」を開催しています。モール館内を車椅子で回る体験会を開催するなど、従業員や来館するお客様が障害のある方と直接コミュニケーションを取る場となっており、障害者理解に繋がっています。
「心のバリアフリー」実践のための3つのステップ
(1)社会のバリアに気づく
バリアフリー対応の施設整備を行っても、必要とする人が利用できない環境は社会のバリアを作り出します。当社では障害者用駐車区画の適正利用のため、ナンバー認証によるゲート式の障害者用駐車場を設置しているほか、トイレの機能分散などに取り組み、問題の解決に努めています。
(2)コミュニケーションをとる
ユニバーサルデザインの考え方に基づき、高齢者や障害者などお客様の声を聞きながら、研修等を通じて全てのお客様に対する接遇レベルの向上を図っています。従業員の目標管理や行動計画には倫理評価の規定があり、これらが実践できているかの確認を行なっています。
(3)適切な配慮を行う
各テナントにおいて手話手帳や筆談ボードの設置、東久留米イオンホールでの集団補聴システムの導入などのほか、各モール共通で補助犬利用者が来店した際の応対について研修を取り入れるなど、従業員が適切な配慮を行えるような体制としています。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
施設利用者へのバリアフリー対応を早い段階から行っており、整備前後の意見聴取を始めるなど取組を展開しています。従業員の心のバリアフリーを推進することで、さらに多くの店舗で当事者等の意見が反映された施設整備が進むことを期待します。