社員間の相互理解を進めているほか、ユニバーサルデザインの考え方に基づいた暮らしに役立つ製品の開発により社会のバリアを解消しています。
アピールポイント
「障がいのある人もない人も共に働き、共に生きる社会を目指して 障がいある社員も働きやすく、働きがいのある職場環境をつくる」という基本方針のもと、特例子会社だけではなく一般の職場にも障害のある社員が多く勤務しています。また、誰にでも使いやすい製品の開発・提供により多様なお客様に対応しています。
取組の概要
(1)セミナーや見学会を通じた交流と意識啓発
全社員全般を対象とした障害を理解するためのセミナーや特例子会社の見学会などを定期的に開催しています。パラリンピック、パラスポーツを題材としたダイバーシティセミナーを開催するなど、障害のある社員とのコミュニケーションや参加者同士の意見交換等を通じて、障害への理解や社会のバリアに対する意識啓発を行っています。
(2)パラスポーツの体験を通じた共生社会の理解浸透
パラスポーツを通じて共生社会の理解を進めたいという思いから、一般社団法人日本ボッチャ協会のゴールドパートナーとなっています。当社では「ボッチャ」は性別や年齢、障害の有無に関わらず、幅広い年代で楽しめるという点に共感しており、社員の体験会を通じて、共生社会の理解を進めています。
(3)ユニバーサルデザインの考え方に基づく製品開発
1990年代からユニバーサルデザインの考え方に基づく製品開発を行っており、触るだけでリンスと区別できる「きざみ」を付けたシャンプー容器など、業界標準、国際規格になったものもあります。障害当事者等からの意見を積極的に取り入れる中で、社員に「人にやさしいモノづくり」の考え方が根付いています。
「心のバリアフリー」実践のための3つのステップ
(1)社会のバリアに気づく
グループ全体で「ユニバーサルデザイン指針」を共有し、障害のある方を含めた消費者全体にとってわかりやすく安全で使いやすい製品開発を進めています。社員が高齢者疑似体験等を通じて気づきを得るなどし、それらの体験を製品開発にも活かしています。
(2)コミュニケーションをとる
「障がい者雇用ガイドブック」や「コミュニケーションシート」などを作成することや、社員向けの相談窓口として、全国の拠点に「障がい者サポーター」を配置することで、障害のある社員を含めた社員間の相互理解を促進しています。
(3)適切な配慮を行う
社員の希望する方法に合わせて、社内会議等において、音声を認識し文字化するアプリの活用、手話通訳、字幕表示といった対応をしており、お客様に対しては、商品を識別しやすくするための点字シールの作成・配布や、手話での相談窓口対応など、ニーズに応じた様々な対応を行っています。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
障害のある職員との日々の交流やセミナー、パラスポーツ等を通じて得た心のバリアフリーの意識を製品開発に活かす姿勢がうかがえます。製品開発以外の業務にも心のバリアフリーの視点を取り入れていくことを期待します。