東京2020大会開催を契機に、グループ企業や自治体・経済界と連携して心のバリアフリーの推進に向けた取組を実施しています。
アピールポイント
特例子会社の社員をハブとして、グループ会社や学校への取組に参画して取組を波及させています。また、パラスポーツ選手だけでなく、日本代表のマネージャーやブラインドマラソンの伴走者など、様々な形でパラスポーツに関わっている社員が情報の発信源になっています。
取組の概要
(1)障害のある社員を講師としたグループ会社向け心のバリアフリー研修を実施
持株会社と特例子会社が連携して、グループ会社の新入社員や管理職など様々な社員を対象に、心のバリアフリー研修をグループ横断的に実施しています。心のバリアフリーに関して座学で学ぶ基本プログラムに加えて、独自のアドオンプログラムとして、特例子会社の障害のある社員が講師となり車椅子体験、アイマスク体験などを実施しています。
(2)自社パラアスリートによる社員の心のバリアフリーの推進
各グループ会社で自社パラアスリートを講師とした心のバリアフリーの講演を実施しています。また、「Office de Boccia大会」をグループ横断で盛り上げ、各事業会社別に社内予選大会を行うなど大規模に実施しており、各事業会社の社員とパラアスリートとの相互理解の機会を創出しています。
(3)自社パラアスリートが小中学校でパラスポーツ授業を実施
特例子会社に在籍しているブラインドマラソンの選手とブラインドサッカーの選手が講師となり、2018年度から自治体と連携して地元の小中学校においてパラスポーツの授業を実施しています。児童や生徒が実際のパラスポーツを体験し、障害に対する理解を広げています。
「心のバリアフリー」実践のための3つのステップ
(1)社会のバリアに気づく
特例子会社の障害当事者が講師となって、独自の体験型研修プログラムを実施しているほか、自治体と連携し、オリンピック会場までのバリアフリーマップ情報収集活動を実施することで、社員の社会のバリアへの気づきに繋がっています。
(2)コミュニケーションをとる
ボッチャ大会などのパラスポーツ体験では、障害の有無にかかわらず社員が相互にコミュニケーションを図りながら競技を行うことで、パラスポーツだけでなく障害についての理解も深めており、各事業所における日常的なコミュニケーションの円滑化にもつながっています。
(3)適切な配慮を行う
職場において障害のある社員の意見を反映した環境整備をしています。例えば、特例子会社では、肢体不自由に対しては法基準以上の幅の駐車場の提供、視覚障害に対しては厚みと色の異なるカーペットの敷設、聴覚障害に対しては手話通訳士の活用など、グループ各社において社員個々の障害特性に応じた配慮をしています。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
グループ会社と連携してパラスポーツ等に積極的に取り組むなど、社員が主体的に心のバリアフリーを実践するための取組を展開しています。今後は地域との連携をさらに深め、内容をブラッシユアップしていくことを期待します。