アピールポイント
乃村工藝社グループは「人権尊重、働き方・多様性の受容・人財育成」をサステナビリティ方針の1つに掲げています。年齢、性別、障がいの有無、国籍、人種、価値観など、幅広い多様性を受け入れるための基盤づくりに取り組んでいます。
取組の概要
(1) ダイバーシティ&インクルージョン研修を実施
令和4年度より全従業員を対象に動画視聴型のD&I研修を開始しました。令和4年度の受講率は8割、令和5年度は9割に増加しています。令和5年度はD&Iに関する基礎的な知識や用語を学ぶことを目的とした研修に加え、希望者手挙げ式で社員の自己理解・他者理解を促進するワークショップを実施しています。また、来年度以降も継続実施を予定しています。
(2) 障がいに関する理解を深める交流イベントを実施
吃音症の学生がスタッフとして接客業に挑戦するカフェ(=「注文に時間がかかるカフェ」)を本社社屋で実施しました。吃音症の当事者であるカフェスタッフと参加従業員が相互理解を深める機会を提供することができました。吃音症のカフェスタッフからは「吃音に触れることが少ない人からの『吃音の自分』の見え方が分かり新たな気付きになった」等の感想が寄せられています。
(3)特別支援学校への職場体験実施
特別支援学級に所属する小学校・中学校の生徒向けの職場体験を実施しました。特別支援学級向け職場体験の機会が少ないという現場のニーズから生まれたイベントで、弊社の現場から出る廃材を用いてお台場の街を再現するワークショップを行いました。先生方、生徒さんからも好評を得ており、来年度以降も継続実施をしていく予定です。
「心のバリアフリー」実践のための3ステップ
(1)障害の社会モデルの視点でバリアを理解する
様々な境遇や価値観を尊重し合い、多様な働き方を実現する環境づくりの一環として全社員を対象としたダイバーシティ&インクルージョン研修を実施しています。また、「車椅子利用者」「視覚障がい者」「聴覚障がい者」「高齢者」の当事者体験およびサポート体験を実施予定です。
(2)コミュニケーションをとる
障がいに関する理解を深めるイベントでは当事者と社員が直接会話できる機会を必ず設けています。また、さらなる女性活躍推進を目指し、育休復帰セミナーや女性管理職と社長対談等、経営陣と女性社員が直接対談できるタウンホールミーティングを実施しています。
(3)適切な配慮を行う
障がいがある社員一人ひとりの個性に応じた職務、およびサポート付きサテライトオフィスを利用し、様々な障がい種別の社員も安心・安全に働ける環境を提供しています。また、高齢労働者へのアンケート、公共施設見学を実施し、修繕計画にユニバーサルデザインを取り入れています。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
全従業員を対象としたD&I研修の受講率が高く、吃音症の学生が接客するカフェを運営するなど多様性の理解促進に積極的に取り組んでいます。特別支援学級を対象にした職場体験の拡大など、地域に向けた取組の発展を期待します。