アピールポイント
ダイバーシティ推進を重要な経営課題と位置づけ、従業員一人ひとりが持つ多様な視点や価値観を尊重し、働きやすい環境を整備することで障がいのある従業員をはじめとする多様な「人財」が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう努めています。
取組の概要
(1) 障がいのある従業員とその上司を含む全従業員を対象としたダイバーシティ交流会の実施
「DE&Iの理解を促進する」「所属部署を超えたネットワークを構築するとともに、相互に発信・相談できる関係づくりを促進する」「積水ハウスグループ全体の職場環境を図る」ことを目的とし、2015年から毎年開催をしています。2024年は東京と大阪の2拠点で開催し、前年を上回る265名が参加しました。得られた学びや気づきに対する好意的な意見が多く満足度の高い交流会となりました。
(2)グループ会社を含む全従業員を対象としたヒューマンリレーション研修を実施
毎年全従業員必須参加として、人権課題の啓発や従業員が働きやすい職場環境の醸成を目的として実施しています。研修は自らの人権感覚を高めつつ、日常業務と連動した自らの問題として考える場とするため、対話を重視しており、2023年は「障がいのあるひともないひとも共に生きる社会」をメインテーマとして取り上げ、お客様対応や従業員の職場環境に関する理解を深めました。
(3)多様なお客様に配慮した商品とサービスの提供
1980年代から「生涯住宅思想」に基づき、時とともに変化する人の身体特性などを考慮した安全性と、高齢者や障がい者等誰にでも使いやすい住まいづくりを一貫して追求してきました。2023年には配慮を必要とされるお客様への接客対応をより良くすべく「積水ハウスUDサービスハンドブック」を作成し、各種研修を実施し、全国全ての住宅展示場で障がいの擬似体験を含む実習を行っています。
「心のバリアフリー」実践のための3ステップ
(1)障害の社会モデルの視点でバリアを理解する
障がい理解に関する研修や、障がいのある従業員と上司・同僚との交流会、また障がいの疑似体験を含む実習などを通じ、社会モデル視点でのバリア理解を、継続的に促進しています。
(2)コミュニケーションをとる
ダイバーシティ交流会やヒューマンリレーション研修では様々な立場にある従業員間のディスカッションを通じ、多面的なコミュニケーションを実施しています。UDサービスハンドブックのワーキンググループや、交流会事務局には、障がいのある従業員が積極的に参画しています。
(3)適切な配慮を行う
社内では、上司と当事者間で共有する「配慮事項共有シート」や各種ツールを活用して職場環境を改善しています。お客様には、ハンドブックと実習を通じて心のこもったサービスを提供し、ウェブアクセシビリティ方針を策定してウェブサイトのアクセシビリティ向上に努めています。

ダイバーシティ交流会の様子

福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
グループ会社を含む全従業員を対象とした研修や障害のある従業員と上司・同僚との交流会など、積極的に働きやすい職場間の環境整備に取り組んでいます。社内での取組や誰にでも使いやすい住まいづくりを通じて得られた知見をもとに地域貢献に向けた取組の発展を期待します。