おもてなしの心を育み、実践し、活動の場をつくるため、ヒト・コト・モノへケアをフィットするための取組を行っています。
アピールポイント
「誰もが誰かのために、共に生きる社会」を目指し、障害のある方や高齢者を含めた多様な方の応対を身に付ける「サービス介助士資格」などを認定しています。従業員への資格取得も推進し、同時にボランティアなどの実践の場も多く用意しています。
取組の概要
(1)障害者スポーツ大会などにおける障害のある人をサポートするボランティア活動
高齢者や障害者とのコミュニケーションや介助を身に付ける資格であるサービス介助士の資格取得者と共に、障害者スポーツ大会などにおいて、障害のある来場者の案内誘導などを担当するボランティア活動を続けています。また、従業員が参加しやすいよう、特別休暇扱いにするなどの支援制度を策定し、実際に多くの従業員が何らかのボランティアを経験しています。
(2)小学校で、障害の理解・心のバリアフリーを推進する出張授業「おも活」の実施
“障害の社会モデル”の考えを小学生でも分かりやすいような内容で伝え、視覚障害のある職員が講師を務めることで子供たちの障害理解と心のバリアフリー推進を行っています。数多くの学生に心のバリアフリーに関する学びを提供しており、学生のみならず先生を含めて心のバリアフリーや障害について多くの気付きがあったとの声を頂いています。
(3)障害者就労支援事業所における障害のある利用者と従業員との交流事業
農業を通じた障害者就労支援を行うケアフィットファーム事業所が運営するぶどう畑などでの作業に本部職員も定期的に参加し、障害のある利用者との交流を行っています。実際に多様な人と交流を深めることにより、思い込みや固定観念を外しながらコミュニケーションをとり、知識だけでない、経験を伴った心のバリアフリーを実感することができます。
「心のバリアフリー」実践のための3ステップ
(1)障害の社会モデルの視点でバリアを理解する
資格取得を通じて、障害の社会モデル、個人モデルを理解していただきます。例えば、実技教習の高齢者疑似体験では、高齢者の身体的な変化、不便さを体験するだけでなく、社会の何がその不便さを引き起こしているのかを考えることで社会にバリアが存在するという視点を養います。
(2)コミュニケーションをとる
筆談機や自動文字起こしアプリ、点字対応などコミュニケーションに使用できる用具を用意することはもちろんのこと、お客様の要望をお聞きして、どのようなサポートが必要なのかなどを確認して実践することを大切に、コミュニケーションをしています。
(3)適切な配慮を行う
例えば障害のある方が受講を希望する際には、マニュアルどおりの定型的な対応だけに終始するのではなく、その方の状態や希望をヒアリングし配慮を行うことで、申込みから合格まで積極的に講座に参加できる環境を作り上げることを意識しています。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
資格認定を通して、障害の社会モデルや心のバリアフリーに関する普及啓発を積極的に行っています。より多くの場面で障害者や高齢者等の当事者の参画も得ながら、業務のさらなる充実につながることを期待します。