「誰もがいきいきと輝ける社会」の実現に向け、全社員の心のバリアフリーの実践によるD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)推進とアクセシビリティ向上(利用環境の整備)に取り組んでいます。
アピールポイント
研修やイベント開催を通じて全社員の心のバリアフリーの実践と障害のある社員の才能や能力を生かせる会社づくりに取り組んでいます。また、全てのお客様に安心していただけるよう、関係の方々と共に環境整備やアクセシブルツーリズムを推進し、社内外で障害者理解の促進に努めています。
取組の概要
(1)経営を含む全社員教育や外部と連携した心のバリアフリーの実践
全社員の心のバリアフリーの実践とフロントスタッフの接遇スキルの向上のため、実践も含めた社員のアクセシビリティ教育を継続的に実施しています。また、空港運営会社や外部団体と共同で障害者参画のイベントや意見交換会を実施し、社内外における障害者理解の促進・心のバリアフリーのマインド醸成に取り組んでいます。
(2)障害のある社員の活躍推進と相互理解による全社員のD&I推進
経営トップの「ダイバーシティ宣言」のもと、D&Iの一環として、JALグループ全体で障害者雇用を推進し、才能や能力を生かした新たな活躍領域の創造に積極的に挑戦しています。例えば、障害のある社員が運営する社員用カフェ/マッサージルーム/ネイルルーム/シューシャインをこれまでに開設し、各施設を利用するJALグループ社員のD&Iへの理解を深める機会にもなっています。
(3)全てのお客様が安心して利用いただける利用環境の整備
予約から旅行先までのお客様とのあらゆる接点で安心・快適な利用環境の整備に取り組んでいます。例えば、事前の情報登録で手続がスムーズになる「スペシャルアシスタンス登録サービス」や空港・機内で安心いただける「木製車椅子」、聴覚障害のあるお客様用の「インフォメーションカード」、「手話バッジ制度」を導入しています。また、旅の楽しさや豊かさをお届けするアクセシブルツーリズムを推進しています。
「心のバリアフリー」実践のための3ステップ
(1)障害の社会モデルの視点でバリアを理解する
JALグループ行動規範「社会への約束」をもとに、経営を含めた全社員を対象にアクセシビリティ教育を毎年実施している他、パラスポーツ選手などの障害当事者の講師を招いての講演会や障害のある社員との交流会を開催し、社会にある様々なバリアの理解を推進しています。
(2)コミュニケーションをとる
障害のある方とお話しする際には、思い込みや先入観なく「何かお手伝いできることはありますか?」とお声掛けすることで、一人一人の特性を理解し、希望に沿った対応を行うことを心掛けています。また、障害のある社員とのコミュニケーションを通じ、当事者の意見を反映した誰もが利用しやすい商品・サービス開発に取り組んでいます。
(3)適切な配慮を行う
各障害の特性に合った適切なサポートを行えるよう、空港や機内に木製車椅子や聴覚障害者向けのインフォメーションカードなどの介助支援ツールを用意しています。また、移動にバリアを感じるお客様や付き添いの方向けに、事前に旅の不安を解消する「空港体験プログラム」を2017年から毎年開催しています。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
インフォメーションカードや手話バッジなど、お客様の視点に立ったコミュニケーションを重視してサービスを提供しています。障害のある従業員のさらなる活躍と、心のバリアフリーの一層の浸透に期待します。