「企業は人なり」をモットーに、社員が人として成長できるよう研修制度や職場環境作りを充実させ、全ての方が車を通じて積極的に社会参加していただくため、安全・安心・快適な安全運転教育を提供しています。
アピールポイント
当社にはマイノリティの方たちも含め「全ての方が平等に社会生活を営める社会づくり」を目指すノーマライゼーションのポリシーがあります。それに準じ英語で教習ができるコースや様々な障害に対応した教習など、設備の充実や専門スタッフを配置しています。これらは全て社員の発案によるものです。
取組の概要
(1)障害の種類に対応した様々な教習コースをお客様に提供
聴覚障害・肢体障害をお持ちの方向けの教習コースを2002年に開始しました。聴覚に障害をお持ちの方には、技能・学科・検定などの全てを手話のできるインストラクターが担当しています。また、様々な障害に対応できるよう、特殊装置を装備した教習車両を揃えています。発達障害をお持ちの方向けの教習コースは2019年に開始しました。研修を受講した専門スタッフがチ-ムで教習を担当しています。
(2)高次脳機能障害をお持ちの方等の運転再開評価
既に免許をお持ちの方が、外傷や脳血管疾病の後遺症として高次脳機能障害となられた場合、提携病院の主治医より依頼を受けて、その程度により運転を再開できるか否かについて実車による運転評価を実施し、その結果を医師にフィ-ドバックする制度です。車の運転が可能となれば社会復帰することができることから、年々評価依頼が増加しています。
(3)手話チャリティーコンサートD´LIVEを年1回実施
聴覚障害の方の免許取得に向けて手話教習の研究を2000年に開始しました。手話を学びその魅力を知ったスタッフの発案により、今まで手話に触れる機会がなかった方々に興味や親近感を持ってもらうため、障害がある方もない方も共に楽しめる手話歌&ダンスステージ「D´LIVE」を2004年から年1回開催しています。売上の一部は全日本ろうあ連盟など、聴覚障害者の支援として寄付しています。
「心のバリアフリー」実践のための3ステップ
(1)障害の社会モデルの視点でバリアを理解する
英語コースの教本や問題集、聴覚障害者にとってわかりにくい用語をまとめた用語解説集などの教材も全て社員自ら制作しました。特に用語解説集の制作過程で改めて気付かされた言葉の壁や、肢体障害の方で車椅子利用者の方のケアやアシスト方法などを研修する過程で得た気付きは、社会のバリアを理解する機会となっています。
(2)コミュニケーションをとる
手話チャリティーコンサートD´LIVEは、聴覚障害者・お客様・学生ボランティア・社員のコミュニケーションの場として、開催しています。お客様の約7割は健常者の方で、障害のある・ないに関わらず誰でも共に楽しめるイベントとして、継続して実施しています。
(3)適切な配慮を行う
トイレやエレベーターなどバリアフリーの施設整備だけでなく、お客様が不安なく教習できるように、英語・手話スキル向上のための社員研修会を定期的に実施しています。発達障害をお持ちの方には本人が安心して通えるようコーディネーターが卒業まで徹底的にサポートします。
福祉のまちづくり推進協議会委員の講評
運転免許の取得が社会参加の大きな足掛かりになることに着目し、様々な障害等に配慮したサービスを提供しています。今後もノウハウを蓄積・広く共有しつつ、多くの方の社会参加の推進に貢献することを期待します。