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TOTO株式会社

様々な身体状況、特性の方の水まわりの使い方や困りごとに寄り添い、誰もが使いやすい水まわりを目指して全社でユニバーサルデザインの実現に取り組んでいます。

アピールポイント

 水まわりは「誰もが」「まいにち」使う場所なので、一人でも多くの人の使いやすさを目指したものづくりを心がけています。そのために、多様な使用者特性への理解を深めるとともに、社内外に向けた情報発信も積極的に行っています。

取組の概要

(1)社内での多様性理解のための活動

 2019年のユニバーサルデザインコンセプトのリニューアルに合わせて社内研修を実施し、改めて全社で取り組む意思を共有しました。また高齢者や障害者の特性理解のためのテキストを準備し、ものづくりや提案活動、社員研修に役立てています。環境整備ではバリアフリートイレ・男女共用(オールジェンダー)トイレのサインをルール化し、働きやすい職場作りに取り組んでいます。

(2)使用者特性や必要とする配慮の発信活動

 1974年より空間プランニングカタログバリアフリーブックを発行し、新しい情報を取り入れながら配布を続けています。車椅子使用者、オストメイト、乳幼児連れ、視覚障害者の方などに加え、近年は性的マイノリティ、発達障害、異性介助など、社会課題に応じた配慮を追加しています。また自社ホームページでも様々な方への配慮について情報発信しています。

(3)ものづくりでの活動

 新しく商品を開発する際には、使用者の意見や評価を頂くために実機を使用した検証を実施しています。検証では、実際の使用状況に基づいた動作を確認し、使いやすさ(にくさ)、動作のしやすさ(にくさ)の要因を丁寧に確認することで、一人でも多くの人の使いやすさにつながる設計に反映しています。

「心のバリアフリー」実践のための3ステップ

(1)障害の社会モデルの視点でバリアを理解する

 行動指針として「TOTOグループ企業行動憲章」、ものづくり方針として「ユニバーサルデザイン方針」「UDコンセプト」を全社員と共有し、様々な使用者を理解することの大切さと、使用者の特性に応じて必要となる配慮の理解を深めています。

(2)コミュニケーションをとる

 より使いやすい製品を目指し、製品開発時には障害のある方や高齢の方などに実際に製品を見たり動作を再現したりしていただくなどの検証を行います。水まわりでの困りごとや具体的な生活の工夫を教えていただくことで、参加した社員の理解がより深まる場となっています。

(3)適切な配慮を行う

 困りごとや動作に適切に配慮した商品・空間の提案を通じて、使いやすい水まわりを世の中に増やしていくことを目指しています。より多くの人に配慮が伝わるよう、カタログやユニバーサルデザインWEBサイトなどで使用者の特性や必要な配慮について継続的に情報発信しています。

画像 特性や必要な配慮を発信するバリアフリーブック
特性や必要な配慮を発信するバリアフリーブック
画像 空間検証の様子
空間検証の様子

福祉のまちづくり推進協議会委員の講評

高齢者、障害者等様々なユーザーの意見を取り込んで商品開発をしようとする姿勢がうかがえます。設計者等の外部関係者に対してユニバーサルデザインへの理解促進を図るなど、さらなる積極的な展開を期待します。

TOTO株式会社

所在地:東京都渋谷区代々木二丁目1番5号

WEB:https://jp.toto.com/ud/index.htm